こんばんわ、
Yellowです。
見出しの件については、以下のとおり。
先日の、九州トライアル選手権第1戦が終了し、大会後の練習において、九州の若手からアクセルワークに関する気になる点がございました。
「アクセルを開けるな」
これはある
IASライダーから、合同練習の際にアドバイスを受けたそうで、とある若手はこれを意識して、練習に取り組んでおりました。
非常に誤解を生みやすい言葉と思いました。
私の経験則上
「グリップさせたいときに、スロットル(アクセル)を開けない(全閉)」
が本意ではないかと思われます。
なぜに、誤解を生みやすいかと申しますと
アクセルを開けない=エンジン回転数を上げない
と認識しがちになる点です。
世界選手権ライダーたちのライディングを見ていただければ、一目瞭然。
低い回転数で、難攻不落の大岩ステアケースや、急斜面のヒルクライム等を走破しているライダーがいるでしょうか?
断言して、
いません。
ありとあらゆるメディアがある現代において、世界ランカーの走りを閲覧することは容易であるかと思われますので、エンジンの回転数に注目して、そちらをご覧になればよろしいかと思います。
「グリップさせたい時に、スロットルを開けない」理由。
それは
グリップさせ難くなるから。
理由は
トライアル専用車両のフライホイールは、通常のオートバイに比べ格段に
重いです。
フライホイールが重いので、スロットルオフでも
惰性でエンストすることなく、通常のオートバイよりも長く走ります。
試しに、
・エンジンの回転を目一杯上げ
・もう無理ってところでスロットルを全閉にして
・即座にクラッチレバーを離してみてください
バイクはロケットよろしく、急発進すると思います。
途中でアクセルを開けてはいけません。
以上は、フライホイールの惰性で走らせる実験です。
この発車方法は、フライホイールの
惰性でバイクを走らせる方法で、余計なトラクションがかからず、この時のリアタイヤは
ただ転がっているだけ。
スタート直後以降、タイヤが空転することはありません。
タイヤの跡(轍)を確認していただくと、
タイヤのブロックパターンが綺麗に地面についていることと思います。
つまり、一般的に
グリップしている状態にあるということです。
途中で、引っかいたような、タイヤの跡がある場合は、途中でアクセルを開け足した結果であります。
現代テクニックにおきましては、上記の状態を、いかなる状況下にあっても、いかに作り出せるかが、
肝となっております。
したがって、「アクセルを開けるな」とは
「グリップさせたい時にアクセルを開けない、開け足すな」が正しいと考えられます。
次回の考察は、「エンジン回転数を上げないことによるデメリット」についてです。
それでは、このへんで。